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【ブラザーシップ】クリアした感想・評価…(ネタバレ注意!!)

Nintendo Switchゲームエッセイ

2024年11月7日に発売されたNintendo Switchソフト『マリオ&ルイージRPG ブラザーシップ!』をクリアした感想・評価を綴っています。項によってはネタバレ注意です。

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就職できずに当時薬学生だった彼女のヒモを経て、ブロガーに(15年の交際を経て結婚!)。エンタメ分野のレビュー、感謝を綴ったエッセイが好評。当時の内容を綴ったノンフィクション小説「薬剤師国家試験に落ちた彼女を、僕は隣で見ていた」が電子書籍化しました!

マリオ&ルイージRPG ブラザーシップ! とは

キズナをつなぐ、兄弟の冒険がはじまる。

「マリオ&ルイージRPG」シリーズ9年振りとなる完全新作が登場!
大海原に浮かぶ島々を舞台に、兄弟の新たな冒険が始まります。

公式サイト:https://store-jp.nintendo.com/item/software/D70010000084612

ジャンル:RPG

プレイ人数: 1人

クリアした感想・評価

ストーリーは一般的なRPGで面白い

▼異世界ではじまる物語
物語の舞台は、キノコ王国とは異なる世界にある「コネクタルランド」。マリオとルイージの2人は、海に漂流する未知の島々を冒険していきます。

マリオ、ルイージ、ピーチetc……が、飛ばされた先の異世界:コネクタルランドの平和を取り戻すようなストーリーです。

大地に巡っていた島々のコネクタル(電線のようなもの)が何者かに断ち切られてしまい、各地で問題が発生。それを、マリオとルイージが解決しつつ、再びコネクタルをつなぎ直す→最終的には元の世界に戻るような感じですね。ストーリーラインはきれいで、わかりやすいと思います。

断ち切られたつながりを取り戻していく

 

クッパとのバトルも

クッパは本作のラスボスではないですが、存在感を上手に発揮させてあげている構成だと感じました。そういった意味で、マリオ作品を理解していることが伝わるのも◎。

 

本作の敵は、つながりを断ち切り、孤独を押し付けてくる者

僕が大学生の頃、無縁社会という言葉があったんですよ。人々のつながりが薄くなり、孤独死する人が増えてくだろう、と。それを思い出しましたね。つながりこそが大切なんだ!! と本作が主張しているので、わかりやすいストーリーでしょう。

 

二者択一を迫る場面がいくつかあるのもポイント。取り返しがつかない要素と言える。

選択によって展開は変化しますが、エンディングはおそらく一つのみ。総じて、RPGらしいストーリーでした。

ブラザーアクションを駆使する探索。難易度はヌルゲー

▼探索範囲を広げる「ブラザーアクション」
コネクタルランドでの冒険は、兄弟の力を合わせることが必要不可欠。
中でも「ブラザーアクション」という特別な連携技を習得すれば、さまざまなエリアを探索できるようになります。

マリオとルイージが合体してボールになって転がるブラザーアクション。制限時間内にゴールを目指す。

島の探索は、ブラザーアクションを駆使して進みます。二人で合体してボールになったり、二人でスピンして空中を移動したり、ファイアボールやアイスボールを投げたり、、、。状況に応じてブラザーアクションを使うだけで、意外性などは一切ないため……悪く言えば、面白みはなかったです。決められたルートをただただ進むだけでOK。こんな攻略法も出来るのか!! みたいな発見がないのが悲しい。

謎解き要素がいくつかあるが、ものすごく簡単。

マリオシリーズをプレイしているなあ……と実感するムービーが少し入ったり。

ミニゲームの要素もあります。が、どれも超かんたん。ゲーム超初心者向けの難易度と言えるでしょう。制作は、ゲームを初めてプレイするような子どものプレーヤーを想定していると思われます。

 

サビレッタ島を大砲で捕捉できる位置まで、船で移動する必要がある

本作の特徴の一つ。船から島や岩礁を発券→大砲で確認→大砲の中に乗って移動して探索する、というユニークなもの。

ただ、こちらは、かなり面倒臭かったです……。船の移動速度がちんたら遅く、目的の場所に移動させるのに数分かかることも。中盤~は、高速移動できるようになるのですが……。

QTEを強制するバトル。地獄のようにダルい

▼タイミングと連携がカギとなるバトル
戦闘では、マリオらしいアクション要素を加えたコマンドバトルが楽しめます。
攻撃時には、特定のボタンをタイミング良く押すことでダメージ量を増やせたり、強力な連係技「ブラザーアタック」を成功させたりすることができます。
防御時にもタイミング良くボタンを押すことで、敵の攻撃を避けたり反撃したりすることができます。

本作をクソゲーと言いたくなる最大の理由が、バトルでした。あくまで個人の意見になりますが……、、、このブログで紹介した1000近いゲームの中でも最低レベルの印象です。その理由としては、

  • ロード時間が長すぎる。バトル画面に入るまでに数秒、バトル終了から探索画面に戻るまでに数秒発生
  • 演出のカットがないので、バトルの進む時間が遅い。ダレる
  • カメラワークが皆無。すぐに飽きる
  • 全ての動作でQTEが発生する。失敗するとバトルが長引く

この4点です。

ロード時間に関しては、Nintendo Switchの機種の問題でもあるので、、、本作はSwitchの後継機でプレイすべき だと記しておきます。

 

かってにエクセレント というプラグがあれば、必殺技が最高評価:エクセレントになる

何より、全てのバトル・動作で、QTEが発生します。QTEとは、表示されたボタンをタイミング良く押すゲームシステムですね。

ジャンプ・ハンマーの通常攻撃にもQTEがあります。マリオとルイージが協力する必殺技「ブラザーアタック」では、一つの技につき、10近くのQTEを成功させねばなりません。これがもう本っっっ当に面倒臭かったです。

 

QTEそのものを否定しているわけではないんです。『FF7リバース』のように、工夫された演出の面白いQTEもあります。しかも、演出のカットが出来ません。「ブラザーアクション」の演出は長いため、『FF8』のエデンのムービーを毎回見せられるような感覚に陥っていました……。

本作のQTEは、只の作業でしかないんです。悪い意味で、『バイオハザード6』を余裕で超える最低のQTEと言えるでしょう。

ルイージセンスは、ボス戦で発生するコマンド。特定の演出が入り、ボスをスタンさせるようなイメージ。

ボス戦はまだマシだったんですが、、、雑魚敵とのバトルが本当にキツかった。

シンボルエンカウント方式のRPGの中でも、敵避けが難しいのも✕。1回エンカウントすると、ロード時間が辛い

つまらないのは別に良いんですが、、、個人的には全く合わないバトルでした。さらに問題が↓↓

攻略方法は、地道なバトルのみ……自由度が皆無でつまらない

僕が最も受け入れられなかったのはバトルだけでなく、このゲームの価値観も同様です。攻略方法が、雑魚敵とのバトルを繰り返してレベルを上げること しかないんです。

バトル中の敵の全攻撃をQTEで回避成功すれば完封出来ますし、パッシブスキル(プラグを装備)も戦略性を生むように感じますし、「ブラザーアタック」でQTEを全成功させれば大ダメージを与えることも出来ます。でも、それはレベルが足りているからこそ。

要は、QTEが完璧・装備やスキルをいくら整えても、レベルが足りなければ絶対に勝てないシステムなんです。なので、地道に雑魚敵を倒してレベルを上げるしかありません。でも、その雑魚敵とのバトルが全く面白くないという悪循環に陥っていました。

メタルスライムが出てきた!! と思ったのですが、倒してみると経験値はフツー。あのさあ……

本作の雑魚敵には、メタルスライムのように莫大な経験値を持つモンスターもいません。『オクトラ』のようにゲーム開始時点から強力な武器を得るような抜け道もなく、裏ワザもない。敵に弱点があってそれを突くみたいなこともない。

ゲームが仕事になっているからかもしれませんが、僕は攻略法を見出すのが得意です。でも、とにかく淡々と作業(バトル)をこなさないと進行不能になるので、、、ここまで自由度がないRPGは他にないと思いました。

本作のレベルは、1違うと全く強さが異なります。ゼツエンガブンデスという強化された中ボスの推奨レベルは35になっており、どれだけ優れた戦略性を持ってしても、レベル32以下では勝てないでしょう。与えるダメージが低いと、ガブンデスは後半に回復してくるので無理ゲーに。

 

ラストダンジョンの一コマ。左上の花が出す瘴気に当たると、マリオとルイージが分断されて、片方がスタート地点に戻されます。雑魚敵を倒そうにも倒すのにも一苦労するので……ここまでバトルをサボってきた僕のようなプレーヤーは想像を絶するストレスに苛まれるでしょう。

 

バトルには救済措置があって、2回ゲームオーバーになると【サクサクでやりなおす】、3回は【もっとサクサクでやりなおす】が選択可能に。結局、僕はこの措置を利用してラスボスを低レベルで倒しました。ただ、ゼツエンガブンデスなどの、強化したゼツエン~中ボスには、この措置はありません。

このゲームの制作の方は、生真面目もしくは理想家なのでしょう。このようにしたい! というのは常々感じられましたが、プレーヤーはそれに従って決められたルートを進むだけ。決められたルートを進むだけのゲームって、面白いですか?? そもそも、ゲームの楽しさって何? という問をずっとしてましたね……。個人的には合わなかったです。

キャラの名前を覚えられない(僕だけかも)

▼新たな登場人物たち
コネクタルランドでは、マリオたちと行動を共にする味方から、敵として立ちはだかるクセ者まで、さまざまな出会いが待ち受けています。
そのほかにも、キノコ王国を治めるピーチ姫や、マリオの永遠の宿敵クッパといったお馴染みの顔ぶれも登場し、物語を彩ります。

「キャラ、ちょっと手抜きすぎん?」

仕事帰りの奥さんが、このゲームのプレイ画面を見た時の第一声です。マリオシリーズお馴染みのキャラクターではなく、コネクタルランドの住民のデザインですね。みんなこんな感じ↑↑なんです。電気部品がモチーフなのは別に良いと思うのですが、ボイスもないので、マジで名前が覚えられませんでした……。

会話自体の面白さはあるんですが、、、

 

サブクエストは、基本的には単なるおつかい。報酬も消費アイテムばかりでショボいです。また、名前を覚えられないようなキャラのエピソードを見ても何も面白くなかったため、僕はほとんどスルーしちゃいました……。

ギミルダはだから天才なんだ! それにこんな過去があったんだ……とはならず。エピソードも弱め。

マリオシリーズ感はある

コネクタルランドのキャラの名前を覚えられなかったせいか、相対的に、マリオシリーズお馴染みのキャラが登場した時は嬉しかったですね。そういった意味で、マリオらしさがある作品だと思います。

レベルアップすると、『スーパーマリオRPG』方式で能力を伸ばすことが出来ます。獲得経験値を上げたり、HPを上げたり。

小ネタ・その他

スプラトゥーンのように、任天堂ネタもちらほら。

 

オムスビさんの試練。本物のルイージはどれ? というクイズ。めちゃくちゃ難しかった。

 

ツクローサが、依頼した品を作成するのに失敗します。必死こいて素材を集めてきたので、リセットしてしまいました……が、これはサブクエスト。素材を集め直す必要はありません。

 

釣りを入れておけば良い と思っているかもしれませんが、それは間違いだと証明してしまったかのような釣り。本作の釣りは何の工夫もなく、面白くない作業でした。

 

二者択一で選ばなかった方のキャラ(ギミルダ)のリアクションが面白かったです。アダップルは、本作で一番好きなキャラでした。

ギミルダとアダップルどっち? となった方は、アダップルがおすすめ。唯一エロい会話がありましたし、演出も豪華な気がします。空よりも海中のほうがロマンもありました。

 

ボランティア活動をするボルドー。えらい。社畜感があるキャラで好きでした(名前は覚えてなかった)。

 

このゲームには、激情というか、強い感情が足りないんですよ。やさしい世界観と言ってしまえばそれまでですが。それをずっと思っていたので、グミが「大ッキライ」と言った時は嬉しくなりましたね。でも、この後、グミからフォローがあるのは要らないなあ、と。僕が制作だったら、クリア後のムービーでグミと和解させるような演出を入れますかね。

 

ルドルフの言葉に共感した一方で、、、【孤独】を【QTE】に置き換えて、制作に伝えたいですね。【QTE】をOFFにする機能をなぜ作らなかったのか? と。

クリア時間・クリア後

48時間でクリアはしたのですが、、、ラスボスを3段階弱体化させたため真の意味でクリアしたとは言えないかもしれません。クリア後は、メニュー画面に変化があります。強くてニューゲームはなし。

ネタバレ

ストーリー要約

各地でコネクタルツリーを再生し、灯台を照らしたところで、ゾケットのアジトへ。

 

しかし、ゾケットは灯台をゼツエンパワーで奪い、それらをその場に居合わせたクッパに照射する→バトルに→マリオたちは脱出する。

 

コネッタ。マリオとルイージと最も距離が近いこの世界の住民。キーキャラクター

ゾケットの正体は、コトゼット。コネッタの先生だった。

 

タップー(豚の妖精)の師匠:オムスビさまを訪れる。マリオたちをこの異世界に導いたのは、オムスビさまだったとわかる。マリオとルイージの絆を確かめた後に、最強のブラザーアタックを教えてもらえる。

 

強化されたゾケットのアジトに再度乗り込むため、空or海中のどちらかで侵入することになる(海中・アダップルを選択)。

 

ゾケットを倒すと、ゼツエンパワーを溜め込んだ卵が孵化→ボッチアーニが誕生する。ゾケットを操っていた元凶であり、孤独でその世界を埋め尽くす→別の世界で卵に→孵化して~を繰り返したとのこと。世界は再び光を失ってしまう。

 

メニュー画面が進行状況によって変わるのは◎

ボッチアーニのアジトの牙城を崩すには、今まで旅した島の人から絆パワーを集めよ! とのことで各地を巡る。絆パワーをジョウロに集めて、アジトへ。

 

探索が面白くないと綴りましたが、ラストダンジョンのこの2つのエリアだけは面白かったです。ボールになるエリアと、ルイージを超ジャンプさせるエリア。

 

アジトへ乗り込むが、マリオとルイージは、ボッチアーニの術にハマってしまう。キノコ王国でみなが幸せという都合の良い夢を見せられてしまうが、二人は絆パワーで脱出。

 

ボッチアーニの手下たちに追い詰められるが、クッパがここで登場。手下を一層する(マリオとルイージを助けたんじゃなくて、ゾケットを倒しにきた的な言い訳をする)。しかし、ボッチアーニ本体の攻撃を受けた二人はやられてしまう→絆のジョウロをコネッタが使い、二人は復活!

 

ボッチアーニとのラストバトルに勝利。

 

ノリツッコミをしたボッチアーニを、二人は絆ハンマーでボコっておしまい。この瞬間までは、「本当にクソゲーだった……」と感じていましたが、、、

ボッチアーニを倒した後の脱出シーンがとても良かった。『ティアキン』や『千と千尋の神隠し』っぽい

 

マリオたちは元の世界に戻っておしまい。エンドロールでは元の世界への帰り方がムービーになっていて、ものすごく良かったですね……。マリオ愛が伝わってくる演出で、複雑な気持ちでした。

おしまい。メニュー画面がこんな感じに。終わり良ければ全て良し とまとめてしまいたくなるような作品でした。

攻略情報

クリアまでの通し動画

 

ラスボス・エンディング

まとめ

個人的には、バトルとレベルのシステムが全く合わないクソゲーだった と言いたいところですが、、、エンドロールが素晴らしかったです。プレーヤーの気持ちを盛り上げてくれるようなマリオ愛を感じました。

なので、クリアするまではクソゲーでしたが、クリア後は……悪くなかったな……みたいな感想が正直なところになります。クソゲーと神ゲーは紙一重というのを最も体現した作品かもしれません。

「クリアしないと、そのゲームを語ることは許されない」

これはゲーマーの友人から教わったことです。人のプレイする動画を見ただけでプレイした気になる人になってはいけない、ブログで発信するなら絶対、ってことを教えられたんです。まさにそれを体感した形になりました。

ただ、プレイしにくいのは事実です。QTEをOFFにする機能をアップデートで追加すべき、と綴っておきます。プレーヤーに快適にプレイしてもらうことよりも、制作の方は自分が表現したいものを作った という印象です。また、子どもに初めて買い与えるゲーム(子どもを長時間ゲームさせるためだと尚良し)としては完璧かもしれません。

不快にさせてしまった方は申し訳ありません。

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