【2024年8月21日 追記・更新】
2022年7月28日に発売されたNintendo SwitchのDL専用ソフト『Tormented Souls(トーメンティド ソウルズ)』をクリアした感想・評価になります。STEAM版も購入しているので、違いなどを言及しています。また、エンディングの項はネタバレ注意です。
- Tormented Souls(トーメンティド ソウルズ) とは
- クリアした感想・評価
- 制作のバイオハザード愛を感じるゲーム性
- シナリオはシンプルだが、設定はしっかり。最終的な伏線回収も熱い
- グラフィックは気にならないが、とにかく画面が暗い
- サイレントヒルの裏世界がある
- 武器の4種類と少なめ。ショットガンをますます好きになる
- ショートカット開通でMAPがつながる快感がたまらない
- 効果音が良い
- セーブが限られるが、現在の状況を把握できる
- 謎解きの難易度は常軌を逸している。攻略サイト推奨
- 最序盤が本当に難しかった
- 一つだけバグがあった
- Nintendo Switch版の日本語に問題なし!!
- Nintendo Switch版はテレビモードを推奨したい
- Nintendo Switch版はおっぱいとパンチラが修正されている(ややネタバレ注意)
- クリア時間・クリア後
- 超ネタバレ注意・エンディングについて
- まとめ
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Tormented Souls(トーメンティド ソウルズ) とは
『Tormented Souls』はインディーゲームスタジオ「PQube Ltd. / Dual Effect / Abstract Digital」によって制作された、サバイバルホラーアドベンチャーゲームです。初代『バイオハザード』や「アローン・イン・ザ・ダーク」シリーズなど、名作ホラーゲームにインスパイアされた本作は、昔ながらの固定カメラとダイナミックカメラを意図的に融合させ、懐かしさと遊びやすさを兼ね備えたデザインになっています。 どこから敵が現れるかわからない恐怖の中で主人公を操作し、廃墟と化した病院内を調査しましょう。 日本語に完全ローカライズされた重厚なストーリーも合わさり、圧倒的な臨場感で“迫りくる最高のホラー体験”をお届けいたします。
プレイ人数:1人
CERO:Z
ジャンル:サバイバルホラー
Tormented Soulsを直訳すると、酷く苦しめられ続けている 魂 というような意味になります。
クリアした感想・評価
制作のバイオハザード愛を感じるゲーム性
紹介文にもあったように、本作は初代『バイオハザード』や『バイオハザード0』のようなゲームになります。プレーヤーは主人公のキャロラインを操作して、廃墟と化した病院内を探索する流れ。そして、この記事の内容を要約すると、バイオ好きは買ってプレイした方が良い、になります。
トレヴァー建築のように入り組んだ病院の内部は、ある種の美しさを感じさせます。もちろん、最初は鍵がかかって行けない場所も多いです。入手出来るアイテムに限りがあり、敵も強く、画面も暗い……。こういった環境では一定のストレス禍に置かれますが、そこがサバイバルホラーの面白さでもあります。
カメラアングルを自分では操作出来ませんが、画角には強いこだわりをプレイした誰もが感じるでしょう。
ピアノもあります。ただ、主人公キャロラインは、ジルやビリーのようにピアノは弾けません。
ストーリー中盤になると、プレーヤーをどこまでも追ってくるタイラントのような敵キャラも登場。パッと見はキモいだけの存在に思えるのですが、しっかりとした設定があったりします。クリーチャーも含めて登場人物は少ないですが、意味のないキャラが登場しない点は◎。
チェーンカッターで鎖を切り落とす演出もバイオそっくり(大好き)。
シナリオはシンプルだが、設定はしっかり。最終的な伏線回収も熱い
キャロラインが病院内で出会う正常な人物と言えば、画像の神父くらい。人物の表情に乏しいですし、ムービーも多くありません。誰かと会話する機会は少なめ。
その分、道中で拾えるアーカイブが多かったですね。集めていく過程で、過去にこの病院で何が起こったのかを理解することになるでしょう。また、仮にアーカイブを集めなくても、エンディングを迎える頃には最も重要な伏線である主人公についての謎が解けることもあり、一定のすっきり感は保証されると考えています。タイトルのTormented Soulsの意味も理解出来るはずです。
グラフィックは気にならないが、とにかく画面が暗い
本作は、最高レベルのグラフィックではありません(まあNintendo Switch版ですしね)。ただ、プレイしていて質の低さを感じた部分は先述した人物の表情くらいでした。
それよりも、とにかくめちゃくちゃ暗いんです。画面の明るさをMAXにしても暗い。PanasonicのVIERAで言うとダイナミックにしても暗い。この記事のスクショが暗いのも仕方ないんです。
ライターをつけて探索するエリアも多いです。どこから敵が襲ってくるのかがわからないサバイバルホラーなので仕方ない部分でもありますが、それにしても暗め。
死体や四肢、腐った食べ物などがあります。でも、グラフィックレベルがそこまで高くないので、リアリティを感じるようなグロさは個人的にはありませんでした。
サイレントヒルの裏世界がある
本作は、『サイレントヒル』シリーズの裏世界があります(断言して良いと思う)。
鏡に火を灯すと、もう一つの世界に行くことが出来ます。本作では、特定の一部を切り取った過去といったところ。鏡の奥の世界で行動を起こすことで、現実を少し変えて状況を切り拓いていきます。裏世界と現実を行き来することで攻略する流れは、『サイレントヒル』そのもの。ただ、裏世界にクリーチャーが少ない点は、本家とは異なるところでしたね。
武器の4種類と少なめ。ショットガンをますます好きになる
本作の武器は4種類。
釘打ち機(ハンドガンみたいなもの)、ショットガン、バール(ブン殴る)、電気銛(槍みたいに突く)です。
バイオハザードシリーズをプレイしている方ならば、余程の事情がない限り、ショットガンに好印象を抱いていると思われます。
本作は、釘打ち機(ハンドガン)でなかなか敵を倒せないこともあり、一~二発で敵を倒せるショットガンが大好きになるでしょう(この部分もバイオリスペクトを感じる要素)。発砲音や振動も◎。
ただ、ショットガンの弾は貴重です。ショットガンをケチりつつ、他の手段を講じるのがメインになるでしょう。
バールでぶん殴っている一コマ。バールで殴りたいわけではなく、ハンドガンやショットガンの弾をケチりたいからぶん殴る感じですね。
ショートカット開通でMAPがつながる快感がたまらない
このゲームで、僕が一番好きだったところですね。
手がかりを求めて病院内をあちこち彷徨うことになります。最初は鍵がかかって行けなかった部屋も、ストーリーを進めるうちに通れるようになりますよね。
それが本作の場合、通れなかった扉の大半は、謎解きをクリアした後にスムーズに元の場所に戻れるようなショートカット仕様になっています。
行きと同じルートでまた戻らないけんのか~……と思ってしまいがちですが、そうではなく。この部屋はここと繋がっとったんか! という気付きが最高でした。制作の意図を明確に感じることが出来る瞬間でもありますし、MAPに美意識を感じることも出来るでしょう。
効果音が良い
BGMは特に印象に残りませんでしたが、効果音がものすごく良かったですね。画像では、バールで釘を抜いている一コマですが、木のきしみ具合や金属音がナイス。バイオをリスペクトしとるな~と実感した要素の一つです。
鍵を差し込んで、ガチャッと開ける時の音も◎。この鍵の謎解きは一つしかわかりませんでしたが、たまたま選んだ模様が当たって鍵が開いた時の快感は素晴らしいものがありました笑。
金属の錆を落とす潤滑剤を吹き掛けて、歯車を回転させるギミック(右側にいるのはクリーチャーです)。くるくる回る音がとても良かったです。
セーブが限られるが、現在の状況を把握できる
本作のセーブは、アイテムを消費することで可能になります。セーブするアイテムも、序盤ではカツカツで困りました(攻略がスムーズになった後半から余り出す)。また、セーブ時にキャロラインのセリフが入ります。今の進行状況を振り返ってくれるので、この点は好きでした。
謎解きの難易度は常軌を逸している。攻略サイト推奨
最序盤でもなかなか難しい。
バイオハザードリスペクト作品なので、もちろん謎解き要素も豊富です。しかし、本作の謎解きは本当に難しい。正確には、謎を解いた上で連想される言葉や図形を組み合わせていく、といった感じ。
そして、連想される言葉や図形がほぼわからなかったです……。
なんかダメやろ、と思ったのですが、ハマったのでOK
わかるようでわからなかった謎解き。また、フロッピーディスクの裏のツメを上げる必要があったり、世代的に馴染みのない謎解きもあるでしょう。
ただ、フラグ管理は親切だと思います。この場所でやることがなくなった場合は、こういったセリフが出ます。
個人的に最も印象に残ったものは、鋳型からエンブレムを作成するために血を使って冷凍庫に入れるというもの。「原理はよくわからんけど、組み合わせてストーリーが進んだことやし、まあいいや」と、その時は深く考えることを放棄したのですが……クリア後に、違和感が残っていました笑。
『サイレントヒル2』の馬の蹄に蝋を流し込んで扉を持ち上げるやつがあったのですが、これに近い違和感ですね。
最序盤が本当に難しかった
「このゲーム、クリア出来んかもしれん……」と思ったくらい、最序盤のザコ敵が強かったです。近接攻撃はもちろん、血を吐いてくる遠距離攻撃も脅威でした。しかも、よく通る通路に二体同時に出現します。攻撃にハマると動けなくなり、あっという間にゲームオーバー。
最序盤はこちらの武器がハンドガンしかなく、ザコ敵でも5~7発くらい撃たないと倒せません。さらに、回復アイテムのモルヒネ(バイオハザードで言うグリーンハーブ)がカッツカツの状態で、処理を間違えると最序盤で詰んでしまいかねません。
強かった
セーブ部屋の前でゲームオーバーした一コマ。
やはり最序盤はスルーしつつ、ショットガンが手に入ったあたりでよく通る通路にいる敵は排除する、という流れが安定でしょうか。
倒すとそのまんま放置されます。時間経過で復活しない点はありがたい。
一つだけバグがあった
この部屋の前をうろついてたら、大ジャンプしました笑。それだけ。
Nintendo Switch版の日本語に問題なし!!
神父様、これはいったい? どうして、あの変な男は燭台を持って手術台の周りを歩いているのですか?
完璧すぎてついつい笑ってしまった日本語の一コマ。こうして振り返ると、素晴らしい日本語翻訳と言えるでしょう。違和感を感じたり変な翻訳になってるなーみたいな箇所は特になかったです。
日本語対応してなくても面白いやろ! と思って数ヶ月前にSTEAM版を購入したのですが、日本語対応しているNintendo Switch版の方が圧倒的に面白かったです(大卒程度の英語力では難しい翻訳も多かった)。
Nintendo Switch版はテレビモードを推奨したい
あくまで僕の経験上の考えにはなりますが、ホラーゲームは大画面でした方が緊張感があり、没入感が上がります。また、Joy-Conでは操作性の問題もありました。入手できる弾薬数の都合上、どうしてもクリーチャーを無視したり、攻撃をかわす必要があります。その際の繊細な操作はJoy-Conでは難しいかな、と。プロコンを持っている方は、確実にそちらがおすすめ。
Nintendo Switch版はおっぱいとパンチラが修正されている(ややネタバレ注意)
病院に乗り込んだ主人公キャロラインは、何者かによって背後を襲撃され気を失います。目が覚めると、なぜか浴槽に浸かっていた……という状態からスタートします。この時、STEAM版ではキャロラインは裸でおっぱい丸出しです。
しかし、Nintendo Switch版では服を着て浴槽に浸かっていました。さすがに修正されるよな~と思っていたので、これは予想通りでしたが、、、浴槽に浸かったキャロラインをもう一度ゲーム内で見る機会があるのですが、今度はなぜか裸という。。。
何が言いたいのかと言うと、Nintendo Switch版の裸規制は序盤のワンシーンだけ、という手抜き感が気になりました。
STEAM版をプレイしていれば修正部分を理解出来ますが、何の事前情報もなくNintendo Switch版をプレイした方は、「最初は服を着ていたのに、なぜ今度は裸なんだ?」と違和感を感じるかもしれません。
クリア時間・クリア後
10時間くらいでしょうか。クリア後は特になし。エンディングは2種類あります。
超ネタバレ注意・エンディングについて
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網膜認証をした後の最後のダンジョンですね(網膜認証をするためにキャロラインは自分の目を抉っていた)。
まず、「入るべきではなかった」部屋に入って、薬を入手しましょう。この薬がなければ、BADエンド確定です。ちなみに、ここの謎解きはマジで意味不明だったので攻略サイト推奨です↓↓
Tormented Souls 攻略メモ – 17【地下へ】
タイラントみたいに追っかけてくるのは、放射線でぶよぶよになったアンナでした(ハゲたおっさんだと思っていました)。注射を打ちましょう。
みるみる元の姿に戻るアンナ。おお! キャロラインやん! と一瞬思ったのですが、双子なので当たり前っちゃ当たり前ですよね。ここまで酷い状態にされていたとは……
下乳は見せつつ乳首は隠す絶妙なポージング。
このチェーンカッターを、ラスボス戦後に使うことに。実験室のビデオを会議室で再び見て、牢屋に入れられているアンナを救出することが可能です。
ノア↑↑が信仰する宗教の神には、双子の生贄が必要とのことで、エマとアンナは狙われたのでした。ただ、母マリアはエマとアンナと助け出して脱出→その道中で橋の上で信者に見つかってバトル→エマは落下→記憶喪失となり、キャロラインとして生きる、みたいな流れ。
そして、キャロラインはアンナを救うために病院を訪れ、ノアの野望を打ち砕くような感じですね。母マリアは双子を出産させられるための実験をノアによって行なわれていたため、舞台が病院といった具合。
最後の一撃の演出は気持ちが良い
無事に倒したら、アンナを救いに行きましょう
牢屋から助け出して、裏世界から脱出。病院の入り口を開けておしまい。爽快感のある終わり方でした。BADエンドだと、ここでタイラント化したアンナに襲われてしまいます。
ちなみに、クリア後はこんな感じでアイテムが余りました。ショットガンの弾薬数とモルヒネは常に注意を払っていましたが、もうちょっと積極的にショットガンを撃っても良かったな~と。電気銛は行動を一定時間封じるはするんですけど、純粋なダメージ量はショットガンよりも下でした。
かっこいいけどダメージはショットガンの方が上
ラスボスをもっとドンパチ攻撃したかったですね。慣れもあるかもしれませんが、ラスボスは弱かったです。
クリア後に思ったことですが、所持出来るアイテムは限りがある方が良かったかもしれませんね。本作は、アイテム欄の整理がないです。バイオ0のフックショットは忘れられないですし、バイオ4のケース整理も個人的には大好きなので、そんなことを思いました。
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まとめ
謎解きの難易度が常軌を逸しているという点を除けば、サバイバルホラー好き・バイオハザード好きにとっては神ゲーと言えるかと思います。
ショートカット開通で理解するMAPデザインの美しさ、ショットガンの強さ、伏線の回収、、、何より、一貫して感じ取れるホラーゲームに対する愛は素晴らしいと感じました。
アーカイブも楽しむことが出来るNintendo Switch版がおすすめです!
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