【2020年12月24日 追記・更新】
日本には【東洋のナイアガラ】を冠する滝が三つあります。大分県にある「原尻の滝」 、鹿児島県にある「曽木の滝」、そして群馬県にある「吹割の滝」。全て行ってきたので、それぞれ比較&感想を書いてみました。
東洋のナイアガラと呼ばれる3滝を比較
原尻の滝(大分県豊後大野市)
「日本の滝100選」「大分県百景」のひとつにあげられている名瀑です。幅120m、高さ20mを誇り、9万年前の阿蘇山の大噴火、その大火砕流によってもたらされた「田園地帯に突如出現する」とてもめずしい大滝です。滝の前には吊り橋がかかっており、その吊り橋からは滝を正面から見ることができます。下に降りて滝の近くまで行くこともできます。
また、2017年10月に世界最大の旅行サイト トリップアドバイザー「2017年エクセレンス認証」に認定されました。エクセレンス認証とは、トリップアドバイザー上で過去1年にわたり5満点評価のうち、4以上を維持し、素晴らしい口コミを一貫して得ている施設に贈られるものです。
道の駅の駐車場にこのような看板が。徒歩2分ほどで滝に着きます。
間近で見れるってところが最大の魅力です。そして、実際に行ってみて撮った写真↓↓
虹も撮れました↓↓
滝の反対側には田園風景が広がっています。
新鮮な農産物を始めとする地元の特産品、個性豊かなオリジナル料理の数々、当駅限定のカボスソフトなどがお楽しみ頂けます。駅周辺は、春のチューリップ祭り、夏の小松明火祭り、冬の川越し祭りなどで賑わいます。
アクセス
〒879-6631 大分県豊後大野市緒方町原尻936-1
℡:0974-42-4140
大分駅からレンタカーで一時間ほど。阿蘇やくじゅうも近いので、セットで行くのがおすすめ。
周辺スポット
沈堕の滝
沈堕の滝は室町時代の水墨画の大家・雪舟の描いた「鎮田瀑図」のモデルとしても有名で、国登録記念物でもあります。その姿はまるで滝が2段重ねになっているような、とても不思議な情景を表出し、写真スポットとしても大人気です。
近代文化遺産に認定されている石造の沈堕発電所も、沈堕の滝に隣接しています。
大分県豊後大野市大野町矢田
お問い合わせ:一般社団法人ぶんご大野里の旅公社 (TEL)0974-35-3601
写真写りが良いですが、奥の滝はちょっと人工的。手前の滝は良い感じ。 駐車場は3台ほど。大分駅から向かう場合、原尻の滝より手前にあるので先に行きましょう!
竹田湧水群
環境省選定「名水百選」に選ばれた竹田湧水群。阿蘇山系の湧水の中でも透明度とあっさりとした味わいが高く評価をされており、その清く美しい水は、エノハやみずみずしい野菜など、多くの産物を育んでいる。
曽木の滝(鹿児島県伊佐市)
滝幅210メートル、高さ12メートルの壮大なスケールを誇り、「東洋のナイアガラ」とも呼ばれる曽木の滝。千畳岩の岩肌を削るように流れ落ちる水流とその轟音は、訪れる人々を釘付けにするほど豪快。一帯は自然公園となっており、四季の彩りも美しく桜や紅葉の季節には、イベントも開催されます。
原尻の滝が2017年にエクセレンス認証、曽木の滝も2018年にエクセレンス認証を得ています。桜や紅葉の時期はライトアップも。
轟音がすごい。なんというか、規模がデカイ。全国の滝を巡ってますが、迫力は称名滝(日本一の名瀑)に次ぐものがありました。
滝下は岩がゴツゴツしているので、間近では見れません。
2020年12月になって、やけにこの記事がバズっていたのは、この外来種が原因だったんですね……。
アクセス
鹿児島県伊佐市大口宮人635-11
0995-28-2525
・霧島温泉郷から車で約55分
・九州自動車道「栗野IC」から約30分、または「人吉IC」から約45分
・伊佐市街地から国道267号
・県道404号線経由約10分
・九州新幹線「出水駅」から車で約60分
アクセスが良いとは言えません。僕はこの滝に行くため、九州新幹線の出水駅でトヨタレンタカーを借り、霧島経由で鹿児島駅へ向かいました(鹿児島駅や鹿児島空港から向かうには遠すぎる)
ただ、鹿児島県内はレンタカー乗り捨て料金が無料なので、その点は良かったですね。特に、蒲生のクスは素晴らしいです。日本一の巨樹ですし、一度見ておいて損はありません。人に押し付けても問題ないレベルだと思います。
曽木の滝の周辺スポット
霧島温泉郷
見どころがありすぎるので省略。
丸池湧水
「日本名水百選」のひとつに選ばれている丸池は、日量約6万トンの水が湧き出し、町の生活用水に利用されています。春は桜、夏はホタルの名所としても知られていて、水路沿いの石畳の小道は「せせらぎの道百選」にも選ばれていて、散策にぴったりです。
9月初旬には、この丸池湧水の恩恵に感謝する「名水丸池感謝の夕べ」が行われ、丸池内、周辺に約1,000本の竹灯篭を浮かべ、幻想的な姿に変身します。
鹿児島県姶良郡湧水町木場589
電話番号 0995-74-3111(湧水町商工観光課)
水がただただ美しく、たまらない場所でした……!!
蒲生のクス
「蒲生のクス」は、昭和63年度に環境庁の巨樹・巨木林調査によって、日本一の巨樹である事が証明された。樹幹の下部には凹凸が多く、内部には直径4.5m(約畳8畳敷)の空洞がある。
保安4年(1123年)に蒲生院の領主であった蒲生上総介舜清【かもうかずさのすけちかきよ】が、豊前国宇佐八幡宮を歓請して、この地に正八幡若宮(蒲生八幡神社)を建立した。その時すでに「蒲生のクス」は神木として祀られていたという。伝説では、和気清麻呂【わけきよまろ】が宇佐八幡の信託を奉上(ほうじょう)し、大隅に流された時に蒲生を訪れて、手にした杖を大地に刺したところ、それが根付いて大きく成長したものが「蒲生のクス」だとも言われている。
吹割の滝(群馬県沼田市)
昭和11年12月16日、当時の文部省から『天然記念物及び名勝』に指定された吹割の滝は、高さ7メートル、幅30メートルにおよび、ごうごうと落下・飛散する姿から東洋のナイアガラとも呼ばれています。『吹割の滝』の名は、凝灰岩・花崗岩の川床上を流れる片品川の清流が、岩質の軟らかい部分を浸蝕し多数の割れ目を生じ、あたかも巨大な岩が吹き割れたように見えるところから生まれました。
周辺には遊歩道も整備されており、『鱒飛の滝』の壮絶な景観や『獅子岩』と呼ばれる岩壁群、『般若岩』などの奇景、歴史ある『浮島観音堂』、『浮島橋』や『観瀑台』からの眺めなど、独特の渓谷美に彩られた多くの見所が存在します。
悠久の時が生み出した圧倒的な迫力と雄大な自然美。それらを体全体で感じられる『吹割渓ならびに吹割瀑』に、ぜひ、お出掛けください。
2009年に行った時の写真なので、現在とは違うかもしれません。ただ、造形美は全国でも唯一無二。規模は原尻の滝・曽木の滝には及びませんが、遊歩道が狭いので迫力がありました。
アクセス
〒378-0303 群馬県沼田市利根町大字追貝
電話:0278-56-2111
電車…JR上越線沼田駅からバス40分
車…関越自動車道沼田インター下車、国道120号線を尾瀬方面へひたすら直進およそ20分。
12月中旬から3月下旬は冬期閉鎖されます。
周辺スポット
南郷温泉しゃくなげの湯
ヒノキやスギなどをふんだんに使った建物は、ぬくもりのある落ち着いた和風造り。
源泉100%かけ流しの天然温泉で、「ヒノキ風呂」と吹割の滝をイメージした「石風呂」があります。
〒378-0313 群馬県沼田市利根町日影南郷100
電話 0278-20-0011
中禅寺湖
奥日光の入り口に位置する中禅寺湖。周囲約25km、最大水深163mで、およそ2万年前に男体山の噴火による溶岩で渓谷がせき止められ、原形ができたといわれています。穏やかな気候のため、明治から昭和初期にかけては外国人の避暑地として賑わいました。男体山のふもとに広がるのどかな湖畔は四季折々の表情を楽しめますが、特に初夏のツツジ、秋の紅葉が見事です。また、遊覧船に乗って水上からの景色を楽しむのもオススメ。紅葉シーズンには「紅葉廻り」コースも運行されます。
〒321-1661 栃木県日光市中宮祠(←群馬じゃないけど許してください)
電話 0288-54-2496
まとめ・共通点
- 体感的な迫力は、曽木の滝>吹割の滝>原尻の滝だが、水量に依存する
- 原尻の滝・曽木の滝は道の駅レベルの施設が併設
- 近くで滝が見えるのは原尻の滝・吹割の滝。純粋に規模が大きいのは曽木の滝
- 本家のナイアガラには及ばないと思われるが(未訪問)、行く価値はあると個人的には考える
- 桜が見たいならば曽木の滝。紅葉は3つともOK
- ライトアップは曽木の滝・原尻の滝が不定期で行う
- 曽木の滝は公式サイトが非常に充実している
- 今後、10年間で巡ってきた全国の滝を記事化していきます
日本一の滝は、立山にある称名滝です↓↓
コメント
おはようございます。
「吹割の滝」(なんで知ったのかなあ)には4年くらい前に行きました。ビックリしましたよ。九州にもすばらしい滝があることを初めて知りました。
滝は他にも「称名」も「那智」も「華厳」など有名なものを含めてたくさんみましたが、名があろうとなかろうといいですね。
カメキチさん、コメントありがとうございます! 吹割の滝をなんで知ったのか気になりますね笑
原尻と曽木は、「称名」「那智」「華厳」などに次ぐレベルだと思います……!
ほんとその通りで、年令を重ねるごとに水辺の景色が好きになっています。