【2024年9月10日 続編:エンダーマグノリア: ブルームインザミストが発売決定! など追記・更新】
2022年3月24日にパッケージ版が発売したNintendo Switch、 Steam、PS4、Xbox One、Xbox Series X|Sソフト『ENDER LILIES: Quietus of the Knights』を、Cエンドでクリアした感想になります。
ENDER LILIES: Quietus of the Knights とは
『ENDER LILIES』は「死の雨」により滅びた王国の謎を解き明かす、ダークファンタジーの2DスクロールアクションRPGです。
舞台となる「果ての国」は、荘厳な王城、水没した深森、地下の禁じられた汚染領域など、悲劇的で美しい世界が広がっています。
悲哀に満ちた旅の先々では、一瞬の気の緩みが命取りになるような恐るべき強敵が待ち受けています。 戦いに勝利し不死の呪縛から解放する事で、彼らはリリィの助けとなってくれます。 苦難を乗り越え、騎士達と共に物語の真相へ辿り着いてください。
読み方ですが、この記事では『エンダーリリィズ』ではなく『エンダーリリーズ』としています(公式サイトから参照)
ジャンル:探索型2DアクションRPG
プレイ人数:1人
引用:公式サイトより
クリアした感想・評価
ストーリーはないようで、意外とある
昔々、彼方の「果ての国」にて。突如降り始めた「死の雨」は、生きとし生けるものを狂暴な生きる屍「穢者(けもの)」へと変貌させた。人智を超えた悲劇に成す術もなく、王国は滅びた。呪いであるかのように、止まない雨。滅び果てた世界の、ある教会の奥深くで少女「リリィ」は目覚める。
主人公「リリィ」はか弱い少女という設定。能力は、白巫女の力によって穢れを「浄化」することのみ。
ボス(穢れ状態)を倒す
→穢れを浄化する
→ムービーでボスの過去が入る
→ボスのスキルを借りることで使えるようになり、探索出来る範囲が広がっていくような流れ。スキルは剣や魔法など、全26種類あります。
ただ、浄化した穢れによってリリィは傷ついていく側面も。
ムービーを見ても最初の段階では???となりますが、MAP上に落ちている文書やボスを倒して新たなムービーを見ることで、つながっていきます。
レストポイント(セーブポイント的な)で休むと、装備中のスキルを持ち主がちがリリィを囲みます。この描写が個人的には好きで、安心感もあり、微笑ましくもあり。基本的には暗い世界観なので、心が一時的に安らぐような描写が相対的に目立ちます。
たま~に美しい描写も
世界各国で発売されているようです。綿密なシナリオがあるわけではないですが、世界観・音楽・2Dアクションというジャンルで魅力は充分伝わりますよね。
難易度が高すぎる。死にゲーと呼んで良い
この作品の評価が大きく分かれるとしたら、それは難易度でしょう。道中のザコ敵の攻撃力が非常に高いですし、ボス戦の初見はほぼ死ぬでしょう。
ただ、死んだからと言って何も失うことはなく。入手したアイテムやお金がなくなるわけではないので、死んでもリスクがありません。この繰り返しが没入感を奪い、個人的にはストレスでした。不思議なもので、死ぬことにリスクがある方が面白いということに気付きました。
また、ボス戦になる度に憂鬱な気分になりました。なぜならば、行動パターンを覚えることでしか攻略出来ないから。把握するのに疲れましたし、めんどくさかったです。
個人的には、何度も途中で投げ出しましたし、怒りでコントローラーを投げそうにもなったくらい。最近で言うと、『エルデンリング』よりも断然難しかったです(没入感に欠けていたので、悪い意味で余計に難しさだけが印象に残った)。あくまで個人的に、ですが。
2Dアクションの王道的な面白さがある
新たな能力を得ることで、探索出来るエリアが増えていく流れ。こんなところにも行けるのか……という場所も。スキルをフルに使うことでしか行けない場所も多いです。この点に関しては作り込みの凄さを感じます。
入手できるアイテムがない状態になると、MAPが黄色に変化します。ただ、MAPを埋めてもトロフィーが貰えるくらいで特に恩恵はありません。
新しく行ける範囲が増えますよ、と教えてくれる説明は親切。ゲームの難易度は高いですが、ゲーム自体は親切です。
穢れの残滓というアイテムを使えば、スキルレベルを上げることが出来ます。どのスキルも有能なので、各々に個性が出るでしょう。絶対にこれが良い! と言えるものはなく、人によっておすすめも異なるのは◎。
宝箱はレア感がしっかりあり、有能なアイテムが入っています。
BGMは◎
サウンドトラックは、ゲーム本編よりも価格が高額だったりします。『DEEMO』と同じ方が担当だそう。美しい曲が多いです。
演出が地味でつまらない
派手な攻撃がないというか、カラフルな演出がないんです。世界観を崩さないためだと思われますが、スキルにしても、そこまで派手なものがない。攻撃する時の色は赤や黒だけで、必殺技も同じです。
また、レベルアップ時の演出が寂しいのもなあ……と。ちなみに、レベルが上がると攻撃力がアップします(守備力は上がらない)。
Cエンドに必要な石版を開ける時の演出も地味……。最終盤&エンディング分岐の条件なんだから、すごいところに封印されていたんだ! と思わせるような演出が個人的には欲しかった。
その他の不満も
異端者のマスク。デザインがシンプルにキモい。このデザインにした理由と経緯が気になる。
❌MAPに印をつけられない。踏破すると黄色に変わるものの、この能力を得たら行けるようになるな! というのを暗記しておくことは難しい。いちいち戻る必要があるのでめんどくさい。それだけMAPが広いということでもありますが。
❌奥義が暴発しやすい。上ボタン+任意なので、暴発することも多かったです。操作性の不満は奥義だけですね。
❌難易度変更が出来ない。クリアしたのでこれで良かったかも、と思えますが、世界観は好きだけど難しすぎて止めたという人もそこそこいる印象です。
最後の古き魂の残滓で左に行って入り口に戻ってしまう人もいるかも。あの濃い穢れエリアをもう1周はしたくないな……。
クリア時間・クリア後
イライラして結構放置していたので、おそらく26~28時間くらいだと思います。レベルは97。
クリア後は、チャレンジ・ボス連戦が可能に。
エンディング(Cエンド)が良かった(ネタバレ注意)
↓
↓
↓
暗い世界観が最後まで続く中、エンディングの一コマだけ光輝くことでプレーヤーの記憶に刻まれるような演出でした。『零~濡鴉の巫女』を思い出しました(世界観の暗さとカタルシス、表情の魅せ方など色々と似てる)。
確かに、みんなに助けられてここまで来たけど、もう疲れたよ……
Aエンドとのつながりも◎。頑張った甲斐がありました。
イライラしたボス&ザコ敵ランキング
1位:狂い騎士ウルヴ
あ、これ無理やわ。と初見で直感的に思った中盤のボス。クリアした後に振り返ってみると、印象に残る良いボスだったと言えます。敵の背後を取って攻撃する、勝つための手段は複数あるんだよ、ということをプレーヤーに学ばせる意図を感じるボスでした。
ウルヴを倒したらもう止めよう、と個人的には何度も思っていました。
2位:(ラスボスの)魚
魚さあ……。ホントこの魚ね……。強そうでも何でもないのに、訳のわからない威力の攻撃をしてくるのがホント……。演出が好みじゃない代表例でもありますね。魚は向いている方向にしか攻撃出来ないとは言え、第二形態はちょっとサボると魚だらけに。ラスボスじゃなくて魚を処理するのが主。そして、イライラした要因のもうひとつは、最大強化した黒騎士が有効じゃないこと。悲しい。
コントローラーを投げそうになって留まったのが3回くらい。残滓が残っていなくて、この魚に有効なシルヴァやゲルロットを強化出来ないのも痛かったです。
3位:ミミック
本当にこいつ嫌い。最初から最後まで一貫して嫌い。遠距離からちまちま攻撃していても、がぶっとやられること多数。嫌い。
4位:サハギン
嫌い。リリィに対して執着を感じる。水中に入るとほぼこいつがいるのはストレス。
5位:肉塊
こいつとセットでハエが出てくるエリアは、本当にストレス。ただ、ジャンプしてイレイェンは有効でした。あと、地下研究第四層付近の肉塊はレベル上げに使ってましたね。
6位:機雷
画像の斜めになっているエリアでは、水中ダッシュの操作がなかなか思うようにいかず、何度も機雷に当たって死亡。毒が効くとわかってから大きくストレスは減ったものの……このゲーム止めようと思わせてくれた存在でもあります。
番外
行くのに疲れた場所です……。ジャンプ力が上がるレリック&禁域の戦士がないとキツかったです。
攻略情報
ウルヴ
第一形態と第二形態は、攻撃をかわしつつ、近距離攻撃と毒でチクチク。行動パターンを完全に覚えるしか生き残る道はないと思います……。第三形態は、西の商人・イレイェンンのみで攻撃を躱すことに専念しました。第一形態から遠距離スキル発動すると、一番難しい第三形態で使用回数が切れてしまうのが難点。
ユリウス
結局、踏み込み竜巻はかわすタイミングが掴めず。でも、ダメージそのものは少ないのでゴリ押しに切り替えました。前半は、黒騎士・城下の娘・菌。後半は、黒騎士・西の商人・花の魔女(使わんかった)。大きなスキが出来る攻撃が多いので、ウルヴよりも困らないはず。
ラスボス
ブラッドソード(不死騎士の証)が大活躍します。優先的に魚を倒す流れは絶対なので、その度にHP回復はありがたいです。
レリックは、王の盾の証、古の竜の爪、不死騎士の証、ニンフェリアの指輪、雪花の腕輪、穢れなき泉の聖水、白巫女の耳飾り、リコリースの指輪、エルドレッドの指輪でした。
魔導の鎖の場所一覧
ENDER LILIES:【動画】魔導の鎖の入手場所一覧。トロフィー「引き継ぐもの」: こつこつトロフィーコンプ
レリックの装備数を上げてくれるので、必須アイテムです。全部取りました。
穢れ800の場所一覧
ENDER LILIES:淀んだ/猛る穢れの残滓×800の入手場所。レベル上げ・スキル上げ・マップ踏破のトロフィー: こつこつトロフィーコンプ
動画通りに操作出来ない場所もちらほら。
参考になった動画など
ありがとうございました。
おすすめスキル
このゲームを神ゲーと評しておらず、アクションがあまり上手くなく、難易度にイライラした人間によるおすすめです。
1位:西の商人……ラスボス以外は極めて有効で助けられました。最優先で上げて良かったスキル。上級者以外は必須と思う。
2位:イレイェン……遠距離からチクチク攻撃するが、一発の攻撃力が高め。必殺技も全方位をゼロ距離で当てることが出来れば大ダメージに。
3位:花の魔女……弓と最後まで悩んだが、弓よりもラスボス(魚)戦で活躍するので好きでした。
4位:菌の魔術師……毒霧攻撃は地味に効くのでありがたい。終盤に入手できる腐竜よりも愛着がありました。
ゲルロットは、ど~~~~してもアクションの遅さが気になって使いこなすことが出来ませんでした。シルヴァ(特に必殺技)をもっと使えば良かったと思っています。
ただ、どのスキルも戦略やプレーヤーの腕によって評価が変わり得るのはこのゲームの素晴らしいところでしょう。これは使えない、というものがないってスゴイ。
続編『エンダーマグノリア: ブルームインザミスト』が2025年1月23日にリリース!
本作から数十年後を描いた作品とのことです!
PSPlusのフリープレイに登場!(2024年8月追記)
PSPlusのフリープレイに登場! 2024年8月6日(火)~ 9月2日(月)まで無料でプレイ可能です★
まとめ
神ゲーと評する方が多いのは理解出来ましたが、個人的には難しすぎました(世界観や演出を踏まえて相対的に)。2Dアクションというジャンルに限れば、神ゲーと言えるでしょう。
コントローラーを投げそうになった作品は、これが初めてでしたね……笑。スキルがすべて有能な点、エンディング、音楽は好きでした★価格は安い割に完成された世界観を楽しめる2Dアクションです。
ENDER LILIES: Quietus of the Knights Switch版
ENDER LILIES: Quietus of the Knights PS4版
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2Dアクションで一番好きなのは、ブラッドステインドです↑↑
コメント
僕は逆に死ぬことにリスクがないので良かったです。