【2024年5月7日 追記・更新】
高知県の中心を流れる仁淀川は、国土交通省が発表する「水質が最も良好な河川」に何回も選ばれている清流です。その美しい水の色から、「仁淀ブルー(によどブルー)」と呼ばれています。その仁淀ブルーを最高のタイミングで巡るための記事になります。感想や注意点などもまとめました。
仁淀ブルーとは
高知県の中心を流れる仁淀川は、国土交通省が発表する「水質が最も良好な河川」に何回も選ばれている清流です。その美しい水の色から、「仁淀ブルー」と呼ばれるようになりました。
仁淀ブルーを具体的に見ることが出来る場所は、三ヶ所になります。【にこ淵】【安居渓谷】【中津渓谷】です。ただ、美しい水の色を見るためには、太陽の差し込む時間帯が非常に重要になります。この記事では、実際に見た感想とともにその点について記しています。
仁淀ブルー各々の評価・感想
にこ淵(にこぶち)
にこ淵は、いの町清水程野(きよみずほどの)にあり、仁淀ブルーで知られる仁淀川の支流“枝川川”にあります。
清流・仁淀川が「仁淀ブルー」という言葉で広く知られるようになり、その美しく・幻想的な青を見ることができる場所として観光客が訪れるようになりました。太陽の光が注ぐ時間帯、光の角度や加減により、幻想的な光景が見られます。
仁淀ブルーだけではなく、高知県の中でもメジャーな観光スポット。どうせ観光スポットやろ~的な感覚で行ったら、圧倒されました……。
階段の段差がものすごく高いので、健脚でもキツイです。階段ですれ違ったご老人は、ひぃひぃ言いながら一段一段を登っていました。ヒールとか絶対ダメ。
秘境感が凄まじく、北海道・知床の神の子池にも全く負けていないと思えました(こんなことは初めてで興奮した)。平日の13時頃です。太陽の角度が最高で、誰が写真を撮っても美しく映えます。
ただ、最高の時間帯は12~13時頃で短め。こんな感じで人も多くなる(休日などはもっと多いはず)。長居はし辛いです。
秘境感・神秘性・近くで見ることが出来るなど、水辺の景色に執着している人間にはたまらない場所だと言えるでしょう。
- 全国的にもレベルの高い秘境だと考えている
- 誰でもスゴイ写真が撮れる。また行きたい
- 所要時間:20分くらい
- 階段がキツイ。長居はしづらい。良い時間帯が少なく、アクセスも良いので人が圧倒的に多い
中津渓谷(なかつけいこく)
雨竜の滝、紅葉滝、竜宮淵、石柱など「仁淀ブルー」を心ゆくまで楽しめるスポット。渓谷の入り口には中津渓谷ゆの森があり約2.3kmの遊歩道が整備されている。クライマックスは落差20m、神秘的な美しさに心打たれる雨龍の滝が。
TEL:0889-20-9511
住所:吾川郡仁淀川町名野川(中津渓谷ゆの森をカーナビ入力すると良い)
中津渓谷に隣接する「中津渓谷ゆの森」という旅館に宿泊したので、午後~夕方・朝の二回周ることが出来ました。旅館の方も仰っていたのですが、朝も充分に美しいと。そして、朝の時間帯(8~9時頃)の方が良かったですね。
ブルーっちゃブルーなんですが、このくらいの色ならば全国的にも珍しくないです。ブルー具合ではにこ淵・安居渓谷には明らかに劣る印象でした。その2つよりも後に仁淀ブルーと認定されたんじゃないかなとか思ったり。
ただ、全国的に見ても、美しい渓谷だと考えています。
基本的には歩きやすい。水辺からの距離も近く、とても気持ちが良い。
雨竜の滝。写真だとこじんまりしているように見えますが、近付けますし、迫力ありました。
竜宮淵。
木漏れ日が常に差し込む上、整備された遊歩道を歩いていて気持ち良かったです。四国って太陽の光が力強い印象があるのですが、3つの中では最も時間帯に融通が効く渓谷だと思います。
ただ、そこそこ歩きごたえがあります。奥にある滝も迫力があって良い感じでした。強いて言えば、山梨県の尾白川渓谷・長野県の柿其渓谷と似ています。
- 美しい緑・岩など、全国的にも美しい渓谷だと考えます
- 奥まで行けば滝が見えるなど、渓谷として構成が良い
- 所要時間:往復40~1時間くらい
- ブルー感は少なめ。トレッキングレベルではないがそこそこ歩く
安居渓谷(やすいけいこく)
西日本最高峰、石鎚山系の森から流れ注ぐ、安居川の渓谷美。青みがかった川石、どこか天界を思わせる透明な風景が10キロに渡って広がります。流域には古式ゆかしい安居神楽が伝わり、文人ゆかりの地も点在。新緑の春、錦に染まる秋など、四季を通して美しい渓谷です。
渓谷の奥にはシンボルである飛龍の滝。昭和32年に発見されました。また、県道を上流へ行くと、近年の伐採で身近になった、落差60mの昇龍の滝に出合えます。雨上がりには3本の滝が出現。県道沿い、手の届くところで水しぶきを上げる背龍の滝も、お見逃しなく。
〒781-1606 高知県吾川郡仁淀川町土居甲916番地3
電話番号:0889-34-2114
観光協会の方が最も好きだと仰っていた渓谷。局地的に見るのならば、最も青さが際立っていましたのはココです。
通行制限があることも。事前に確認しましょう。行く途中には、味のあるお店も。焼き魚を売っていました。
安居渓谷は広いです。
水晶渕。これが仁淀ブルーか~!! と一発で伝わるような青さ。ただ、この青さを見ることが出来る場所は、渓谷内でも限られた2~3箇所のみ。
仁淀ブルーの中でも、渓谷の面積は圧倒的に広いです。飛龍の滝や昇龍の滝など、滝も複数種類あります。また、見どころがそれぞれに離れており、見どころ~見どころ間で10分ほど歩くことも。
飛竜の滝。10分ほど歩く必要があってか、人は全くいませんでした。
安居渓谷のブルー部分は滝ではなく、渓谷内のスポットです。思ったよりもブルー感はありますが、全体的にブルー感があるわけではなく、あくまで局地的。なので、これか〜……みたいな期待外れ感もありました(全国の滝や渓谷を巡っているからだと思われる)。ただ、間近で見ることが出来る点は素晴らしいですね。
長野県の阿寺渓谷に近い印象を受けました(阿寺渓谷の方が色は澄んでいると思う)
- 所要時間:渓谷内で行く場所による
- 太陽が登った昼(10時~14時頃)が絶対におすすめ
- 仁淀ブルーとはこれだ! という美しさがある
- 渓谷の全体像がつかみにくい。通行制限があるかも?。見どころが離れており、そこそこ歩く。人も集まりやすい。
需要別まとめなど
最高の時期・時間帯は?
太陽が最も高く昇る12時頃です。やはり山間部にあるので、日が長い夏がおすすめだそうです。僕のようにただ観光するだけでなく、アクティビティなどもあるので興味のある方はチェックしてみて下さい。
おすすめルート
各々の渓谷までの距離を考えると
- 中津渓谷→安居渓谷→にこ淵
- にこ淵→安居渓谷→中津渓谷
のどちらかになるでしょう。最も美しい時間帯が少ないのは、にこ淵だと思います。また、いつ見ても一定の美しさがあるのは、中津渓谷だと思います。
仮に高知空港をスタートとすると、にこ淵までは2時間くらいかかります。午前中にスタート出来るのならば、良い時間帯に巡ることが出来るかもしれません。
ちなみに僕は、
愛媛空港→石鎚山登頂後、山小屋からにこ淵方面から入る→中津渓谷ゆの森に一泊→中津渓谷→安居渓谷→にこ淵の順番で巡り、愛媛空港まで帰りました。
石鎚山→にこ淵はおすすめしない
石鎚山の土小屋~にこ淵までの道は、マジで狭くて暗くてストレスが溜まった林道なので要注意です。
去年の今頃。石鎚山を登山した後、土小屋駐車場から仁淀ブルー(にこ淵)に向かう途中の絶望。Googleマップでは1時間ちょいだが、現地は想像を絶する狭さの林道・林道・林道。鉢合わせも多く、愛媛と高知の県境は運転が本当に大変だった。決して同日に周ろうなんて計画してはいけない。 pic.twitter.com/OUpkGWsM6q
— 桃途ゆういん@ブロガー (@momotoyuin) October 5, 2021
需要別まとめ
- 滝が見たい→安居渓谷・中津渓谷
- たくさん滝が見たい→安居渓谷
- 神秘的な光景が見たい→にこ淵
- 歩きたくない→にこ淵
- 有名・迫力・構図・写真撮影のしやすさ・インスタ映え→にこ淵
- 美しい渓谷を歩きたい→中津渓谷
- アクセスの良さ→にこ淵・中津渓谷
- 仁淀ブルーたる所以を確認したい→安居渓谷・にこ淵
- 人が少ないところ→良い時間帯・季節はどこも難しいかも
個人的に好きだった仁淀ブルーランキング
- にこ淵
- 中津渓谷(朝)
- 安居渓谷
おまけ
なぜ青く見えるの?
一般的に、不純物の少ない透明な水は、光の波長が長い他の色を吸収してしまい、波長が短い青い光を反射するので、青く見えます。
仁淀川は、急峻な地形で流れが速く、不純物がとどまりにくいうえ、比較的水温が低くて藻が繁殖しにくいため、高い透明度を維持していると考えられます。また、河川流域には長い年月をかけて押し固められた硬い岩石が多いため、破片や泥が少ないのも特徴です。
その中でも、仁淀川周辺に多い「緑色片岩」という薄い青緑の石たち。川床の石が青みがかっていたり白っぽいものが多いと、より青が映えます。
川底にこの緑色片岩が多くあること、こういった地質の影響も、青く見える要因の一つと考えらます。
引用:「仁淀ブルー」とは?なぜ青く見えるの? | 特集 | 一般社団法人 仁淀ブルー観光協議会
駐車場は?
3つとも駐車場があります。停められなくなるようなことはないと思われますが、にこ淵はやや傾斜、安居渓谷は狭い道になっている部分がありました。
中津渓谷ゆの森
自然の中で癒される貴重なお時間を・・・豊かな自然に包まれたおもてなしの場所。中津渓谷ゆの森。
別棟にある3つのコテージや本館和室客室。宿泊のお客様は、ゆっくりくつろぎながらお食事のできる宿泊者専用の2階レストランにて和食膳又はフレンチフルコースを舌鼓。1階にレストランを併設しており、和洋さまざまなメニューを日帰りで利用できる。イベントや会議・講演会・セミナーと多目的に使用できる別館ホールなど、多くの施設をご準備し、皆さんのお越しをお待ちいたしております。こんこんと涌き出る湯を楽しめる温泉の後は、中津渓谷の散策道入口まで徒歩1分という距離にあるゆの森。自然の中で癒される貴重なお時間をお過ごしください。
ディナーは豪華。鮎の素揚げが美味しかった
全部、受付で貰ったパンフレット。仁淀ブルーの最も美しい時間帯を一日で巡るには、それなりの考察・検討・情報収集が必要です。なので、この記事を書きました。
大野見米というお米。旅行気分を差し引いても人生No.1の美味しいお米でした。
井上旅館
創業から60年以上続く、女将の宿洋室で迎えるアットホームな旅館。女性が気軽に泊まれるようにと、数年前に和風モダンな内装に改装。客室もツインのベッドがある。長期宿泊にも対応しています。宿泊時のお食事は1階の「浪漫亭」で。夜は居酒屋として一般客も利用できます。田舎料理から和食洋食など各種おすすめメニューが並ぶ。おすすめは手作りピザや牛すじ煮込み、山芋鉄板焼きなど、おふくろの味が自慢。ご宴会も予算や人数により、予約承り中。
■旅館 全3室 一泊二食お一人様6480円
電話対応等が非常に良く、候補の一つでした。
仁淀ブルーメロン
「奇跡の清流 仁淀川の伏流水で育ったメロン」 日本一の透明度を誇る川の伏流水を使用し、ハウス内のメロンは1本の木から1つの玉を厳選し、選ばれた1玉だけにすべての養分が注ぎ込まれるよう、愛情を注いで育てています。
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