2023年7月6日に発売した『センチメンタルデスループ』をクリアした感想・評価、金庫の番号など含めた攻略情報とストーリーのネタバレなどを綴っています。
センチメンタルデスループ とは
親友による繰り返される死!死のループから抜け出すことはできるのか!?
親友の家で束の間のひとときを楽しんでいるさなか、親友が突如豹変してプレイヤーは命を奪われます。しかもそれが何度も何度も繰り返されます……。本作はそんな絶望のループから脱出するアドベンチャーゲームです。
配信日:Nintendo Switch:2023年7月6日発売/STEAM 2023年夏配信予定
ジャンル:絶望タイムリープADV
価格:2480円(税込)
対応人数:1人
CERO:D
評価・感想
登場キャラとストーリーの目的
誕生日を祝ってくれるという大学の友人の音夢の家に行く乃愛。音夢の部屋に通され誕生日プレゼントにと黒い手帳をプレゼントされ喜ぶ乃愛。しかし通された部屋で見つけた写真を見ていると音夢が豹変! 支離滅裂で会話にならない音夢は包丁を取り出し、乃愛の体に深く突き刺す。何度も包丁が振り下ろされ徐々に意識を失っていく……。
しかし気が付くと、再び音夢の部屋にいた。なにが起きたのか理解できない。白昼夢でも見ていたのかと気を取り直すが、手には音夢にプレゼントされた黒い手帳があることに気づく。これは夢なんかじゃない……幾度となく襲い来る死のループから抜け出すことはできるのか―
本作の登場人物は4人で、簡単に言うと思春期の女の子同士の人間関係のもつれを描いています。
月代音夢:乃愛の誕生日パーティを自宅で開いておきながら、乃愛の殺害を目論んでいる精神を病んだ危険な女の子(ヤンデレって言うんですかね?)。ゲームの説明にあるように、主人公:乃愛は音夢の刃から逃れつつ、音夢の家の中を探索して、音夢の誤解を解くことが目的になります。
乃愛ちゃんは最初から私を傷つけるために友達になったんだよね……という誤解を解けばクリアです。『バイオ3』のタイラント:ネメシスのように乃愛を追ってきます。
プレーヤーが操作する主人公:朝陽乃愛。音夢から貰った誕生日プレゼントの手帳の力により、何度もタイムリープすることに。その度に音夢に何度も殺されるため、その原因を見つけることが目的です。また、一ヶ月ほど学校を休んだ期間があり、その時の記憶が伏線になっています。
どうして殺されるのか+なぜ執着されるのか……。死亡などのイベント時には一枚絵が出るのですが、その大半はパンツが強調されています。なので、何度も何度もパンツを見ることになるでしょう。
火口明音:本作で唯一まともで明るい女の子。コミュ力も高く、明音がいるだけで場の空気が明るくなるようなキャラ。友達も多そう。
わかる。
速水涼風:一見まともそうに見えますが、一人だけ明後日の方向なキャラ。『のんのんびより』で知った言葉ですが、クレイジーサイコレズという言葉がぴったり。
主人公の乃愛(左)と一緒に写っている写真の女の子が重要な伏線になっています。人間関係のもつれを描いているため、エンディングを見ることで真相が判明することもあり、クリア後はスッキリとする内容でした。ネタバレは後述しています。
フラグ探しと謎解きでタイムリープを繰り返すが……
一定の進行度に達すれば、赤文字でメモが増えてその部分からやり直せる。なので、やり直しがラクになると思いきや……。
ゲームの流れとしては非常に簡素で、家の中を調べる→進行のフラグになる鍵などのアイテムを見つける→そのための謎を解くメモなどを入手する→……みたいな流れ。ただ、一定時間ごとに、音夢が包丁を持って追ってきます。
罠を仕掛けて転ばせたり、注意を逸らせることで逃げる
音夢に接触すれば即死なので、主人公が家に訪れた段階から再スタートになります。それまでに集めたアイテムも0になりますし、同じ会話はスキップ出来るとは言え、元の状態に戻すまでにはそれなりに面倒。
なので、即死したら、ゲームの誘導に沿ってタイムリープをするよりも、タイトルに戻る→ロードでやり直した方が明らかにラクです。なので、鍵やアイテムを入手したらこまめにセーブをすることを強くおすすめします。やり直す回数が増えれば増えるほどクソゲーだと感じてしまいます。
ゲームの進行上で必要なタイムリープは、一枚絵などのイベントが入る。画像は、家の中に毒ガスが発生する機械があって死んだ場面(喧嘩稼業の屍を思い出しました)
調べたい対象に近付くと!が出ます。!は、✕ボタンで左右に動かせます(超重要)。
あとは、調べるものが細かいエリアで固まっているため、角度の調整が上手くいかずに望んだ位置を調べられないプレーヤーは割りと多いんじゃないでしょうか。ゲーム的にものすごく分かりにくかった部分。
また、序盤に調べてた時には何もなくても、進行に応じて重要なフラグになっていたりします。
謎解きに関しては、パスワードなどがそのまんま掲載していることはなく、プレーヤーに一考させるようなヒントが多め。
百合要素はそんなにない
女の子4人ではありますが、全員がカップルになるなどはなく。一人だけ明らかにそれっぽいキャラはいますが、百合をメインにしている作品ではないです。どちらかと言うと、思春期特有の人間関係のもつれですね。
親友という言葉が多分に出てきたり、裏切った・裏切らない、勘違い、イジメなど、『ドキドキ文芸部プラス!』などのように具体的な描写はないものの、個人的にはリアリティを感じました。女の子の面倒くささを上手に描いていると追います。
僕がプレイした百合作品と比較すると、本作は百合ではない。
声優一覧
朝陽 乃愛:黒木 ほの香
月代 音夢:高田 憂希
火口 明音:山崎 はるか
速水 涼楓:松田 颯水
敬称略
フルボイスです◎
パンツが丸見えだが……
個人的には、本作のエロは不必要だった気もしますね。というのも、あからさまにパンツ丸見えのカメラワークなので、制作的には女性のプレーヤーを想定してないと思われます。しかし、人間関係の面倒くささをしっかりと描いているため、ストーリーは女性向きでもある印象です。
qureateさんが以前リリースした『マッサージフリークス』という際どいゲームは、Nintendo Switchで発売中止になった過去があります。このように、Nintendo Switchのエロに強みを持っている企業だと思われるので、仕方なかったのかな、と。エロにこだわって挑戦してきたけどストーリーの面白さが追いついてきた、みたいな印象です。
いやでも、グロさはエロがあることで緩和されている一面も……(ドキドキ文芸部プラスの自殺を振り返ってそう思った)
クリア時間・クリア後
クリア時間は6~7時間ほどでしょうか。クリア後は特になし。
残り二つの画像がアンロックされませんでした……。0からやり直す気力も時間もないため、有識者の方、どうかご教授ください。
攻略情報&ネタバレ
音夢をやり過ごす方法・アイテム合成など
隠れる+気を逸らせる場所にアイテムを設置する これで音夢から逃れることが出来ます。アイテムを設置しないと、隠れた場所まで来るので即死します。隠れてもすぐに来ない場合はいくら経っても来ないので、ゴミ箱などを1回調べてまた隠れましょう。
設置した↑↑設置してない↓↓
また、アイテムを合成しても、音夢の気を逸らせるor音夢を足止めする しか用途がないため、合成出来た喜びに対してリターンがないという……(僕だけかも?)。結局、部屋のゲーム機器・ぬいぐるみ、書斎のミニカーで事足りました。
ストーリー解説と攻略情報(超ネタバレ注意)
明音が家に来たら、音夢の部屋の緑と日記を調べて、明音の信頼を得る。その後、玄関に行って毒で死亡してタイムリープ→再度玄関へ。
音夢の部屋のノートPCでQPXFS189→パスワード:POWER189を入力。これで地下へ行ける。リビングでナイフをゲット→冷蔵庫の横の食料庫から地下室へ→乃愛人形の下にあるローソク+ナイフで戸棚を開けて、玄関の罠の鍵をゲット。
リビングにある音夢のスマホで涼風からのメール確認→玄関で罠の鍵を開けて殺されてタイムリープする。
会話に涼風ちゃんが出てくればOK→明音ではなく、今度は涼風が家に来る。ここでようやくアイテム合成が可能になる。
(僕の場合は)風呂場でぬいぐるみやゲーム機を置いてやり過ごすと、なんで音夢を傷つけたんだと涼風から責められる。前述したのと同じ流れで、地下室から鍵を取って玄関の罠を解除すると、音夢側につく涼風(なんでやねん)。
寝室の金庫:右7左1右17左12で解除→和室の鍵→和室でパズルを解いて書斎の鍵→書斎で覗きイベントが発生。なんと、涼風は音夢に恋愛的な意味で執着しており、乃愛をハメようとしたことがわかる。乃愛の親友:璃波は音夢と友達だったけど裏切ってイジメっ子側につく。その出来事があったせいで、音夢は人生に絶望していた事がわかる。
裏切られた音夢を絶望から救ったのが主人公:乃愛だったが、乃愛と璃波の二人が親友であることを示す写真を涼風が送ったことで、音夢は乃愛が璃波のように裏切るために友達になったのだと勘違いして再度絶望する。涼風としては、音夢に振り向いて欲しいがための行動だったが、音夢は涼風に関心なし。音夢の関心は、主人公の乃愛の殺害に向かっている。
また、乃愛は音夢に対して璃波を紹介しようとしたことがあったが、璃波は音夢を見たと同時に青ざめて、用事を持ち出して帰宅した理由がここでわかる(かつてイジメに加担したから)。
風呂場ダイヤル錠:1475→ブレーカーの鍵→復旧させると、涼風が乃愛に懺悔して仲直り。誤解を解くために二人で地下室へ向かうも、涼風は音夢に殺される。音夢に対して璃波が酷い事をしていたことを知らなかったことを乃愛は説明するも、音夢は自殺してしまう。一人残った乃愛も望んだ未来ではないと自殺して、ループし直す。
同じようにして、玄関の毒の罠を解除すると今度は明音が家に来る。ブレーカー上げて、書斎へ。書斎のパソコン:REPORT→本を画像のとおりに並び替えて(これらのヒントは散らばってるけどどこに何があったのか覚えてない)、涼風と合流する。
書斎の端の部屋にいる涼風。この時点で仲直りする。
涼風が隠れていた場所を再度調べて、パズルのカケラをゲット→和室のパズルでカケラを使う→新聞記事をゲット。和室の右で布団を片付けると薬品や洗剤が手に入るが、足止め道具にしかならないのでスルーでもOK(明るい時にしか調べられない)。
三人で一緒に行動するけど、地下室へは一人で入る(三人一緒に入るとゲームオーバーになるので、直前のセーブ推奨)。
新聞記事がないと、音夢が璃波に裏切られたという誤解が解けないため、乃愛は落とし穴に落とされて死亡する
新聞記事をゲットして、一人で地下室へ入る。すると、新聞記事で璃波が自殺したニュースを知ることに。音夢をイジメないと璃波の妹をイジメるという脅しがあったため仕方なく音夢を裏切ったが、その罪悪感が消えなかった璃波は自殺することで責任を取る、という内容の遺書が乃愛に残されていた。乃愛が学校を一ヶ月ほど休んでいた理由は、璃波を助けることが出来なかったことへのショック。記憶から消えていた。
真実を知ったことで取り返しのつかないことをしたと懺悔する音夢を、皆が支えようという中で、乃愛が手帳を破る。誕生日プレゼントとして貰った手帳に乃愛の血がついたことで契約成立して、音夢を救いたい、という乃愛の望みを叶えるためにタイムリープを繰り返していた。でも、それが叶ったから破れた、みたいな感じ。タイムリープもおしまい。
こんな感じで誕生日パーティをやり直すことに。ハッピーエンド? でおしまい。
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まとめ
本作はパッケージ版の発売がなく、ダウンロード版のみ。なので、価格に見合うか? というのは各々に依るので正直分かりませんが、僕は楽しめました、と綴っておきます。ループものの面白さはしっかりと描かれていましたし、思春期の人間関係のもつれもリアリティがありました(これに男を味方につけようとする女の子が入ったりすると、本当に面倒くさくなる。実際に巻き込まれたこともある)。
一方で、上記のような描写があるため、相対的にエロの印象は弱め。なので、エロ目的での購入はあまりおすすめしないかな、という印象です。最近はアプリの方がエロいかも……?
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コメント
初めまして。
ちょうど今このゲームをクリアして攻略を調べようと検索してここに辿り着きました。
個人的にはホラーゲームの多くは怖くないのですが、このゲームはかなり怖く感じましたね。
独特の背筋が凍るような感覚はなかなか他では見ないタイプの怖さにも思います。
自分はあまり詳しくないのですが、パンツシーンはここの会社のこだわりらしいとの事で批判も承知の上で入れたんだろうなあと推測。
個人的には描くならもっと皺とか描き込めと(笑。
二千円でこのボリュームなら個人的には割と満足しました。
ギャラリーの空いているうちの一つは地下室で起こるイベントのものだと思います。
個人的にはこれが割と理不尽に出てきてかなりドン引きましたw(褒めてます。
最後の一枚はこれから探す予定ですが、この位置も含めてトゥルーエンディングとかなのかなと予想しております。